国内商標登録を検討している方は必見
佐藤さんは現在国内での商標登録を検討しています。
そこで国内商標登録に必要な流れや注意点を小野尾弁理士に質問してみました。その様子をコラム形式でお送りします。
国内で商標登録をしたい場合にどうすればいいですか?
まず、商標登録をしたい商標(商品名、サービス名、会社名、それらのロゴ 等)を決める必要があります。
それと、その商標をどんな商品・どんなサービスに(目印として)使用するのかを決めなければいけません。
商標登録されれば、どんな商品・サービスであっても自分以外誰も使えないのかと思ってました。では全部の商品やサービスに対して出願すればよいのでは?
商品やサービスには、45の区分というものがあって、その区分の数によって費用が増えてしまいますし、長期間使っていないとその範囲は取り消されてしまう場合もあるので、適切な範囲で出願することが重要です。
そうなんですね。では、商品名、サービス名、会社名、全部一度に取りたいとき1回できますか?
商標登録出願の手続きは、1つの商標に対して1つ出願しなければいけないというルールになっていて、3つ出願したい場合は、3件の手続きが必要になります。
商標登録出願した後は、どうなりますか。
出願から約1ヶ月半程度で、出願内容が公開されます。
出願から約9ヶ月程度で、出願内容が審査されます。
※いずれも期間は、2019年1月現在
審査ってどのようなことが審査されるんですか
当然、誰かがその商標(又は似ている商標)について、先に出願、登録していないかどうがが審査されます。
この他にも、一般名称のような目印として機能しないもの(いわゆる記述的商標)に該当しないかなど、商標法で規定されたルールについて審査されます。
(参考)出願しても登録にならない商標(特許庁)
https://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_gaiyou/mitoroku.htm
登録できない商標を出願するのは避けたいですね。何か良い方法はないですか?
そのために専門家である弁理士による商標調査があります。
ちなみに、LOGO PLUSのロゴ制作+国内商標登録のサービスでは、デザイン前の事前調査、デザイン制作段階での調査等を行い、制作段階で登録可能性を確認したロゴデザインを提案します。
それは安心ですね。では、そうやってできたロゴはいつから使い始めることができますか?
商標登録された後に使用開始することが理想です。
審査待ちで9ヶ月かかるんですよね。そんなに待てない場合はどうしたらいいですか。
そのような場合は、出願した商標が公開された後(出願から約1ヶ月半程度)、調査段階で非公開だった商標がないかどうかを確認してから使い始めるのがよいかと存じます。
そうなんですね。ところで話は変わりますが、商標って使っていなくても登録はできるのですか?
日本では、その商標をいま使用していなくても、「これから使用したい」という予定を立てているうちに登録できます。知的財産権の重要性が高まっている今日では、「新しく事業を始める前に、商標を登録する」ことがとても重要です。
早め早めの準備が大切なんですね。では、登録された商標はいつまで有効なんですか?
商標権は、登録から10年間有効です。
では、それ以降は権利が失われてしまうのでしょうか?
いいえ、商標権は何回でも「更新可能」です。
10年経過したら登録商標を独占的に使用できなくなるのでは、せっかく登録商標を(自身の)商品やサービスに正しく使用し続けることにより、高まった「ブランド力」が、10年以上は保持できないことになってしまいますからね。
今日はいろいろ教えてくださりありがとうございました。
今後ともどうぞお気軽にご相談ください。